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ざっくりとファミコン世代あたりを対象にしたスーパーメンズウェブマガジンの決定版をまったり目指す桜田であった。

川崎はいさいフェスタ2017に便乗していたライブハウスがひどい件

この記事は管理人桜田のお友達ライター和田末蔵くんによるものです。

 

おはよう諸君。当方は和田末蔵である。

 

5月3日(水)〜7日(日)にかけて神奈川県川崎の一部が沖縄色に染まっている。川崎にイタリアの風を吹き込み、独自のカルチャーを形成しているラチッタデッラの仕掛ける沖縄フェスイベント「川崎はいさいフェスタ2017」が開催されているからだ。

 

今日はその「川崎はいさいフェスタ2017」に便乗しようとして全然便乗できていなかった某ライブハウスの話をしたい。かなりエッジの効いたライブハウスに突撃してきたのである。

 

音楽のまち・かわさき 

 

 

本題に入る前に川崎という街の取り組みについて触れておく。諸君らは「音楽のまち・かわさき」という言葉をきいたことはあるだろうか?以前、神奈川のローカル局では頻繁にCMが流れいたので神奈川県民はご存知かもしれない。

 


「イノウエユウCM。音楽のまち・かわさき編」井上 侑

 

しかし、このことを複数の音楽関係者に聞いてみたところ「川崎って音楽のまちなの?へえ、知らなかった」という回答をもらう。広報にお金をかけているにも関わらず「音楽の街と言えば?」という問いに川崎の名前が挙がることは少ない。それどころか「下北沢」「御茶ノ水」などにそのポジションを許してしまっている現状がある。

 

ライブハウスの数が少ない

 

音楽のまち・かわさきが今ひとつ浸透していない感があるのはライブハウスの数に理由がある気がしてならない。

 

諸君らは川崎駅周辺、主要部にライブハウスが何件あるかご存知だろうか?本記事でライバルに挙げた下北沢には20件ほどのライブハウスが点在している。

 

川崎はというと・・・

 

3件である。

 

そのうちの1件はクラブチッタという全国クラスの大箱なのでバンドキッズ達がお世話になるような箱は実質2件しかないのだ。その他、音楽リハーサルスタジオはどのくらいあるかというと

 

1件である。

 

厳密にはもう1件あるのだが、そこは和太鼓専用リハーサルスタジオという尖りに尖った需要に答えているマニアックなスタジオなのでバンドキッズ達とはいささか無縁であろう。

 

おわかりいただけたであろうか?

 

そう、ロック勢目線で言えば「音楽のまち・かわさき」とは名ばかりで嘘っぱちのコンコンチキなのである。一応、川崎に住む音楽のまち・かわさきさん(匿名)からの苦しい弁明もあるので聞いてみよう。

 

かわさき「いや、音楽って言ってもクラシックとかは盛んだよ!確かに川崎駅前にはあまりないけど、川崎市全体でみればライブハウスもスタジオもたくさんあるじゃん!川崎って広いんだぜ!」

 

とのこと。

 

なんだかなー(笑)

 

希少なライブハウス

 

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 さてさて、そんな音楽のまち・かわさき(笑)でたくましくロック勢を推奨しているライブハウスがある。川崎ボトムズアップという箱だ。当方、和田末蔵の所属しているバンドも幾度となくお世話になっているライブハウスである。

  

正直この箱は狭いステージが狭い。天井も低い。キャパも150しかない。なによりビルの6階という最悪の立地である。窓もビルのものそのまんまなので、音圧なんてとても出せたもんじゃない。しかもオープン2年という新しい箱なので、ブッキングだってろくに人が集まらない。

 

音楽のまち・かわさきなどと謳う街で、この劣悪なスペック。

 

ボトムズアップと似たような規模感のライブハウスで何度もライブをしてきたが「二度と演りたくない!」と思ったし、そういった箱はすべからく潰れてしまう事が多い。

 

しかし

 

ボトムズアップには人が集うのだ。そして「二度と演りたくない!」とは思わないのだ。

 

熱量が凄まじい

 

ボトブズアップは熱い。とにかく熱い。

 

空調に始まり店長の人柄、スタッフの皆さんまで超熱い。

 

新しい箱ということもあり、ブッキングはなかなかメンツが集まらないが、それでもこだわって様々なジャンルのミュージシャンを集めようとしている。足を運んでくれるお客さんを面白くしようと全力なブッキングをしている。この点、出演してみると良くわかる。

 

よくバンドキッズは色々なジャンルを集めるブッキングを嫌がったりする。ヘヴィロックはヘヴィロック、パンクはパンク、正統派ロックは正統派ロックで固まって出演したがる。お客さんへの見られ方は重要だし、効率もあるかもしれない。でも内輪ノリが否めないブッキングに出演し続けるメリットがあるのか疑問だ。

 

音楽に熱い運営陣がいる箱で演るべきである。

 

熱き漢

 

さて、熱源である漢を紹介しなくてはボトムズアップを語れない。店長のアッキーロンドン氏だ。店長はグラムロック系のバンドをやっている。

 

グラムロック(glam rock)は、主にイギリスで1970年代前半から中盤にかけて流行したロック・スタイル。グラムロック - Wikipedia

 

この店長は熱さにもとづいて斬新なサービスを繰り出している。

 

それはライブ中のサービス。アーティストの演奏前後に店長自らアーティスト紹介のMCをしてくれるのだ。当方は色々なライブハウスで演奏し、鑑賞し、体験してきたがデフォルトでこういったサービスを提供している箱を見たことがない。

 

もちろん事前打ち合わせがあるので出演バンドも安心。自己紹介やライブ告知などが苦手なアーティスト達にとっては救われるサービスとなるだろう。熱い漢だからこそ、アーティストをサポートするアイディアをひらめき、実行に移せるのだろう。

 

川崎はいさいフェスタ便乗問題 

 

そんな熱き漢も時にやり過ぎてしまうことがあるらしい。それが本稿のタイトルに書いてある川崎はいさいフェスタ2017便乗問題である。そう、ここにきてやっと本題である。

 

2枚のフライヤー画像があるので見て欲しい。

 

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勢い良くあやかってるw

 

ちょっと近隣でやっているビッグイベントに乗っかろうかな、、、とかではない。潔くあやかろうとする姿勢を感じる。ストイックな展開である。

 

このイベントは川崎はいさいフェスタ2017にあやかろうとしていること以外にもツッコミどころが満載であったが2Days通して出演したアーティストが沖縄っぽい曲を全然やらなかったというのが最大のツッコミどころである。

 

2日目のトリで出演した女の子が急遽「涙そうそう」をカバーしただけっていうwそれでOKなのだからとんでもなくゆるゆるなイベントである。

 

謎設定

 

このイベントは壮大な謎設定が設けられていた。2Days通して

 

弾き語りオンリー

 

当方のバンドのボーカルが出演することもあり見に行ったわけだが、沖縄ガン無視のセットリストであった。レディオヘッドやオアシスなどをカバー、沖縄どころかイギリスの風が吹いていた。さすがに「川崎はいさいフェスタ2017」にあやかるのだから沖縄ガン無視は暴挙だと言えるだろう。

 

しかし店長自ら絶賛する始末

 

そして店長もアーティストとして出演していた。

 

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はいさい感ゼロ

 

店長も2Days通して自由な選曲。とんでもなく滅茶苦茶なイベントである。当方は自由な風を面白がりながらイベントを満喫したのであった。

 

イベントのおこり

 

あまりに自由過ぎる素敵空間だったため、このイベントの立ち上げ経緯を店長に聞いてみた。

 

 

なんでこのイベントをやろうと思ったんですか?

 

事の発端は去年のはいさいフェスタのときなんだけど、そのときはBAR営業で従業員は自分だけだったんだ。

 

この箱はBAR営業もやられているんですよね。

 

そう、ライブがないときはね。当時はいさいフェスタに全部人が流れちゃって客が一人も来なくてさ。

 

あらら・・

 

そんで俺BARでひとり何やってんだろう・・・てっなっちゃって(笑)

 

それで来年こそフェスタに便乗して客を入れるぞ!と決意したわけですか!

 

そうそう。今年は事前にいろいろ準備したんだ。フェスの公式ツイッターをRTしまくって利用したり!

 

フェスの出店にフライヤー貼ってましたね、来る時見ましたよ(笑)

 

これ許可もらわずに勝手にやってるんだけど「客をとるな」って怒られたりして注目されたらいいなって。

 

それで、苦情などは?

 

余裕のガン無視(笑)

 

・・・

 

来年は苦情来るくらい盛り上げたいもんだよ!

 

がんばってください

 

来年は和田くんも出てよ?

 

嫌です

 

さいごに

 

ボトムズアップはライブが終わると自由参加で交流の場というのを設けている。店長自身、音楽活動で大事なのはアーティスト同士の交流だと考えいるようだ。当方も同感だ。

 

店長は、アーティスト達にライブハウス側がしてあげられることは何か?というのを常に考えている。これは駆け出しのアーティストや結成間もないバンドにはとても嬉しいことではないだろうか。

 

今回はこの箱について良い点も悪いと思った点も正直にありのままを書いた。実際にボトムズアップの扉を叩くかどうかは諸君らが決めて欲しい。お客さんでも出演者でも楽しめる空間がそこにはあると当方は思っている。

 

ボトムズアップは音楽のまち・かわさきでオススメできるライブハウスだ。

 

そしてもし来年も開催されるであろうこの便乗イベントに出演したいアーティストがいるのなら、是非はいさいをガン無視したセットリストをぶちまかしてみて欲しい。それはきっと捻くれ者たちの心に突き刺さる輝きを帯びるだろう。

 

関連データ 

 

川崎ボトムズアップ

川崎駅東口|ライブハウス BOTTOMS UP&スタジオTAKEONE

はいさいFESTA公式

ラ チッタデッラ | 第14回はいさいFESTA2017

音楽のまち・かわさき

音楽のまち・かわさき


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